2016年3月16日水曜日

冬を乗り切れ!バイク用防寒グッズ色々お試し②

色々試したバイク用防寒グッズをご紹介します②【問題は 手 編】


前回に引き続き、自分が試した防寒グッズのご紹介。今度はライダーが最も気にする「手(指)」の寒さをマシにするための試行錯誤です。
先にお断りですが...どれも「グリップヒーター+ハンドルカバー」に敵うものではないと思います。
ただ、自分なりの工夫で「指が痛くてやってられない」ことからは開放されました。

バイク防寒は「保温性の高いものを着こむ」もさることながら「直接風を受けない」ことができればそれに越したことはありません。
Boulevard C90 with Tsukayu Fairing
Boulevard C90 with Tsukayu Fairing ヤッコカウルだけで手の寒さは防げるか?

①ヤッコカウルの恩恵は大きい!でも、手に当たる風全ては防ぎきれません。

風防(ウインドシールド)の「体への風を軽減」に加え、ヤッコカウル(ファントムフェアリング、バットウイングフェアリング)は手元まで「壁」があります。ヤッコカウルの高さや傾斜角を調整、またはハンドル側を調整してグリップがなるべくカウルに隠れるようにすることで、手元の風防効果はより高くなることでしょう。

自分の場合、イントルーダークラシック400に付けていたMemphis Shades製のヤッコカウルよりも、現ブルバードC90に付けているTsukayu製ヤッコカウルの方が風に対する面積が広く、手元の風防効果は格段に上がっていると感じます。

VL400 with Memphis Shades Fairing
VL1500 with Tsukayu Fairing

Memphis製はデザインがシャープで格好いいですよね。その分手元のカバー率は低め。カバー率を上げるウインドデフレクターも後付することができます。↓
Wind Deflector with Memphis Shades
デフレクターを付けたMemphis Shadesヤッコカウル(カウル左右下のヒレのようなパーツ)


Tsukayu製はハーレーのオリジナルと非常によく似たデザイン(ハーレー用のアクセサリーがぴったりフィットするので多分デザインコピー...)ですね。ただ、ウインドデフレクターを付けるための穴はありません(穴開け加工してハーレー用のデフレクターを付けている人はいます)。

...と、クルーザーならではの恩恵が受けられるヤッコカウルですが、手元に当たる風を完全に防いでくれるわけではありません。カウルにあたって巻き込まれた風が少々当たります。

②モンベル ネオプレンオープンパームミトンは30秒で断念。コミネ ネオプレンオーバーグローブに落ち着きました。

というわけで、直接風を受けない第二弾。アウターグローブです。モンベル製のネオプレンオープンパームミトンが効果抜群(軍手程度の手袋の上にこのアウターでOK)と書かれたネット上の書き込みを見たことがあり、まずはこれを試すことにしました。

この品、カヤックなどでパドルを使うスポーツ用のものです。モンベルの商品ページでは「手の保護と防寒を兼ねながら、パドルを持つ掌の感覚にも優れたミトンタイプです。掌部分をくり抜いてパドルを素手で握ることができるデザインです。」と紹介されています。
mont-bell neoprene open palm mitten
モンベル ネオプレンオープンパームミトン(Lサイズ)...は、バイク用に使えませんでした。

なるほど、手のひら部分が空いていて、素手でしっかりパドルを握りつつ冷たい水から守ってもらうということか。防寒という面では良さそう。...と思いましたが、自分の場合バイク用には全く使えないという結論に至りました。

理由1:あくまで「素手」の上にする想定のサイジング。一番大きなLサイズでも、手首の「輪っか」がすごく小さく(素手〜ウエットスーツの手首にフィットする設計)、バイク用グローブの上には到底被せられない。インナーグローブの上なら装着できますが...。

バイクグローブ(右)をしたまま手をミトンに突っ込むことができるでしょうか(無理)...

理由2:ブレーキを握るたび指が飛び出してしまう(ブレーキレバーにミトンが引っ掛かりめくれる)。ライダー用防寒グッズとして致命的です。
...考えてみればその通りなのですが、カヤックでは基本パドルを握りっぱなし。パドルスポーツ用グローブが指を伸ばしたり縮めたりすることを想定するはずがありません。逆に「何かあった時いつでもすぐに指を出せる」ようになっていると思います。

2つ上の写真は、インナーグローブをした手をミトンの中で伸ばした状態。指が半分ぐらい見えていますね。ブレーキレバーを掴むため指を伸ばし、指を曲げるとレバーにミトンが引っかかり、グリップに戻すと指だけポロリとコンニチハ...。そんな感じです。

テスト走行30秒にて、最初の赤信号で指がミトンからでてしまい...その後、路肩に停車しミトンを取るまで非常に気持ち悪い感触のまま走る羽目になりました。

結局...

普段使っている革製グローブの上にネオプレンのアウターグローブを...というイメージは間違っていないと考えたので、行き着いたのはコミネ製のネオプレンオーバーグローブ。完全なミトンタイプ(親指、その他4本指)ガチャピンタイプ(3本指)の2タイプあります。
フロントブレーキに指2本掛けができそうなガチャピンタイプを購入。

使用感をヒトコトで言えば「ハンドルカバー無しでできる限界はこんなものかな」です。「指が冷たくてやってられない」は大きく解消されます。特に手の甲側はしっかり風防できている感じ。でも「暖かいのでインナーは軍手or素手で十分」とはなりません。革製バイクグローブは必要でしょう。親指付け根と人差し指付け根の間付近には、まだ冷たい風が当たってる感じです(少し工夫できそうですが)。

注意点1:運転に不慣れな人は怖いかも。手がゴワゴワになりスムースな指の動きができにくくなります。慣れないと、パニック時に上手くブレーキレバーに指が届かなかったり、4本指でレバーを握り過ぎたりするかも。。

自分は普段、中指1本 or 人差し指と2本ちょん掛け ⇒ 2本指で握り始め ⇒ 薬指を加えてじわじわと...とやりますが、 そんな1本ずつの動きは全くできなくなります。
ガチャピンタイプは親指以外が2本ずつに分かれているので2本掛けは一応できます(慣れれば)。事前に停車したままブレーキングのイメージを練習しておくと良い気がします。

注意点2:装着にも慣れが必要?かも。指先を突っ込んだ状態で、手首部分を巻きつけてベルクロで留める仕組みになっています。ネット上の口コミなどでは「片方の手に装着した状態で、もう片方が留められないよ~」なんて声も。ちょっと大げさな気がしますが。。

自分のやり方。
まず利き手(右)側に装着します。

次に逆側(左)を、手の平が上になるようにバイクシートの上に広げる。

親指、その他の指をアウターグローブに突っ込んだ状態で、手の甲を手首からシートに押し当てて固定する。

ベルクロ部分を留める。

最初は、利き手側と比べて少々甘い感じでしか留められないですが、これで十分実用に耐えます。こちらも「慣れ」るとスピーディーに、しっかり装着できるようになりますよ。

③インナーグローブの保温性はどれも同じようなもの。ならば薄手でゴワゴワしないものがいいのかも。

インナーグローブも複数試しました(発電・発熱系は試していません)が、あまり違いは感じませんでした。風の入り込みをある程度防げたら、概ね苦痛からは開放されるのであまり気にならなくなったのかも。そもそも冷えきったハンドルをずっと握っているのにホカホカの快適性を期待するのは間違っているのかも。グリップヒーターがあれば別ですが。

という訳で、「同じような性能なら薄手の方が良いよね」という結論に至りました。

今、メインで使っているのはモンベルのジオラインL.W.インナーグローブです。かなり薄手です。同じ素材のインナー・ソックスもあります。

ミズノ ブレスサーモ インナーニットグラブ(左)と
モンベル ジオラインL.W.インナーグローブ(右)です。右の方が薄い!

④冷えきったブレーキ/クラッチレバーに少々細工で抵抗。

外からの風は防げても...。握っているグリップから冷たさが伝わってくるのです。グリップヒーターに変えると効果抜群なのは分かっているのですが...。

せめてもの抵抗で、ブレーキ/クラッチレバーの冷たさを指に伝えないための仕掛けをしました。

ブレーキレバーに... デイトナレバーグリップ PROGRIP でカバー

何の変哲も無いゴム製品です。熱湯に漬け、柔らかくした後... レバーに食器洗い洗剤などを付け滑りやすくしてから力づくではめ込みます。そのままだとつるつる滑るので、しっかり水で流しましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿