2015年3月9日月曜日

バイクにドライブレコーダーっぽくないアクションカムを車載したい!②

バイクにKODAK PIXPRO SP360を車載

【SP360バイク車載方法と見え方】


「バイク車載」や「ツーリング」というキーワードをYoutubeで検索してみるとわかるのですが...

検索上位には内輪ネタっぽい「ツーリング記録」や、「○○カメラ車載テスト!」、「ドライブレコーダーが見た事故映像!」のような動画が大半。

それだけ「撮影すること自体を楽しんでいる」方が多く、個人でこれだけ楽しめる時代なのかと実感するわけですが、自分は敢えて「作品性」を追求してみたいと思うのです。

桜並木のトンネルや、紅葉のアーチ、山道を抜け突然あらわれる雄大な景色...など、バイクに乗っていて思わず他人に見せたくなるような景色に遭遇することがあります。それらを作品として記録し、将来誰かの「行ってみたい!」や「バイクに乗ってみたい!」に繋がれば素晴らしいことだと思います。

以前記しました通り、ドライブレコーダーの域を越えた撮影を期待して購入したのがKODAK PIXPRO SP360です。

このカメラでそんなことが実現できるのでしょうか?いろいろと試行錯誤してみたいと思います。

イントルーダークラシックのヤッコカウルにSP360をマウント

※写真では、イントルーダークラシックのヤッコカウルにSP360を専用サクションカップ(吸盤)でマウント(前向きポジション)しています。命綱も忘れずに...100均で買った針金(⇒ヤッコカウル用装飾トリムに巻きつけ)+スマホ落下防止用ストラップ×2個で万が一に備えています。

ヤッコカウルにこんな使い道があるなんて^^;!。

バイク車載というと、ハンドルバーやヘルメットへのマウント、チェストハーネスに固定しての撮影などいろいろありますが、自分は「景色を作品にしたい」ので、できるだけ車体中央でバイク自体が映り込まない自然な画を期待できるこのマウント方法を選びました。


KODAK PIXPRO SP360本体の「向き」について

KODAK PIXPRO SP360の「向き」

さてこのカメラ、キューブの様な形状をしています。
写真の様に置かれた状態で紹介されることが多く、このままだと地面と接している面が底面ということになります。...が、自分の場合それだとどの面に何があるのかいつまで経っても頭に入らなかった(正面がどこだかわからない)ので考え方を変えました。

カメラなので「レンズがある方を正面」、「三脚ネジ穴のある方を底面」と捉えます。そうするとなんだか理解できます。「マイク穴が底面にある」ことを理解することで、風切音対策に繋がりそうですね。


続いてKODAK PIXPRO SP360の撮影モードについて

自分の場合、KODAKサイトにある説明書を見ても「いろいろできることは分かったが何ができるのかわからない」状態になってしまったので簡単なところから整理したいと思います。


まず、KODAK PIXPRO SP360のバイク車載方法は、何がしたいのかで大きく2つに分かれます。

①前面風景に集中して広角撮影したい!
②前後左右ビューを一括撮影したい!


①の場合はレンズを正面へ向けてマウントしてください。
イントルーダークラシックのヤッコカウルにSP360を前向きマウント











※こんな感じでレンズが前向きです。


②の場合はレンズを上へ向けてマウントしてください。
イントルーダークラシックのヤッコカウルにSP360を上向きマウント












※こんな感じでレンズが上向きです。

但し、①の状態からそのままレンズを上向きにして②とした場合、カメラの底面にあるマイクが前方へ向いてしまい直接風の音を拾ってしまいます。カメラを水平方向に180度回してマイクが運転者の方へ向くようにすると良いでしょう。


「①前面風景に集中して広角撮影したい!」の場合、撮影モードを2パターンから選ぶことができます。いずれもメリットデメリットがあります。

①-1.前面風景に集中して、画角優先撮影!~Roundモード~

魚眼レンズが前を向いていると、カメラの前方(真横も真上も真下も)全てが記録されます。保存される動画は円形です。無料ダウンロードできるPCアプリ(スマホ用もあります)を使って、16:9や4:3の四角形の動画に変換することができるのがメリットです(但し変換後の動画では、四角形に収まらない部分はカットされます)。

デメリットは2つ。1つ目は30fpsまでのスピードでしか記録できないこと。2つ目は手ブレ補正があまり効かない?(らしい)ことです。

※写真はレンズ前向きRoundモードで撮影した動画をPCアプリで16:9へ変換する操作画面です。左上の円形画像が原動画(円形です)。16:9への変換時、赤枠外は破棄されてしまいます。

①-2.前面風景に集中して、画質優先撮影!~Frontモード~

Frontモードでは、最初から動画が16:9または4:3の四角形で記録されます。Roundモードと違い、16:9(または4:3)の四角形に収まらない領域は記録時に捨てています(PCアプリでの「後から編集」もできません)。横方向はほぼ真横まで記録されますが上下方向には狭くなってしまいます(真上などは記録されない)。これがデメリット。

メリットはRoundモードデメリットの逆です。ファイルは大きくなりますが60fpsの撮影ができます(1分間限定の動画なら120fpsも可能)。また、手ブレ補正がRoundモードよりも効く(らしい)ことです。

※デメリットは、レンズ面を真正面ではなく「やや上」に向けることである程度解消できるかもしれません。車載映像の「下半分は地面」ですから、割りきって捨ててしまうという考え方もあります。


「②前後左右ビューを一括撮影したい!」の場合、撮影モードはRound一択で。深く考える必要はありません。

もちろん、Frontモードでの撮影もできるのですが。ひたすら空を映した四角形の動画が残るだけです...。

②の最大メリットは前景と同時に自撮り(後方撮り)もできていること。もちろん真横の風景も記録されます。PCアプリを使ってパノラマ動画、前後2分割ビュー、前後左右4分割ビューなどなど、様々な動画に変換して楽しめます。

デメリットは、「前景だけ」等の四角形動画を切り出した場合、どうしても画角が狭くなる(プログラムで拡大されるので粗くなる)こと。またRoundモードなので、30fpsまでの撮影です。

※写真はレンズ上向きRoundモード撮影した原動画。このままだと何だかわかりません。


※PCアプリで16:9へ変換(左上の赤枠に注目)だと単なる空画像ビューになってしまいますが...


















※パノラマビュー変換(前景を中央に、自分がいる後景を両端にした映像)や...


















※前後同時ビュー(2分割)


















※前後左右ビュー(4分割)動画への変換もできます。


①は、自然な景色の撮影に向いていると思います。
②はタイトコーナーの続くワインディング撮影や、複数の仲間とのツーリングなどで威力を発揮しそうです(仲間の走りが撮れますから)。もちろん、何かの時のドライブレコーダー的な使い方ではこれ以上なく効果的(だって前後左右を同時に記録しているんですから)。


今回の撮影条件です

「景色を作品にしたい」自分には①が向いていそうです。ということで、今回は①-1(レンズ前向き+前面風景に集中して、画角優先撮影!~Roundモード~)での撮影です。

おさらいですが、ファイルは「カメラの前方(真横も真上も真下も)全てが記録された円形動画」で保存されます。ここから、「16:9の四角形動画」、または「円形動画のまま」使用しています。

普通のアクションカメラより得意な頭上方向の画角の広さを意識し、レンズは若干上向きに設置しました。また「頭上に何かある」シーンを中心に編集しています。

※画像が小さいですが、今回見ていただきたい動画はコレ↑です!!!


頭上や真横に近くなると画像は歪んでくるのですが、スピードの乗った車載映像になるとそれほど気にならないのが不思議です。

さて、撮影を終えてポイントがいくつかあるように思います。

1.Roundモードで作成される円形動画から、PCアプリで16:9へ切り出すと、上下方向の画角が減ってしまうのですが、今回の動画では「真上より少し後ろ」まで残すことができました。レンズを前方からやや上向きに設置した効果が出ていると思います(その分地面が犠牲になります)。

※動画再生20秒あたりで高砂橋の下を通過しますが、「柱の裏側(カメラより後方)」が見えています。

2.同様に、16:9への切り出しで横少し後ろの映像も失われません。


※動画再生1分3秒あたりで羽田空港立体駐車場の真横を通過しますが、これより後ろにある管制塔が見えています。

3.円形のままで動画を見ても、そんなに違和感がない?そして円形のままの方が映像がクリア?。

これは見慣れてしまった自分だけかもしれませんが...。
※動画再生2分1秒~と2分29秒~の2箇所で、どさくさに紛れて円形のままの動画を挿しこんでいます。映像がクリアなのは、プログラムによる画像の変形(部分拡大)がされていないからだと思います。16:9よりも画角は確かに広いです...が、上方向よりも地面方向に広がる感じ。


※写真は同じ瞬間を16:9動画へ変換した際のビフォーアフターです。下(アフター)は対象画角の切り取り+拡大が行われているので若干粗く見えるのだと思います。


4.振動は気になる。

Roundモードではやはり手ブレ補正があまり効かないのでしょうか。広角なので遠い景色を見ている分には手ブレを感じませんが、近くを見ると振動を感じます。

5.トンネル内は得意じゃない?

※動画再生47秒~と1分53秒付近~の2回、明るいところから暗いトンネルへ入ります。明るいところと比較して画像がぼやけているようです。また逆に、暗いところから明るいところへ出ると必ず一度ホワイトアウトしてしまうようです。

所感...

レンズを前方からやや上向きに付けたことで、Roundモードから16:9への変換後も上方画角はそれほど失われないことがわかりました(失われるのは地面の映像)。
...ん?では最初から16:9で撮ればいいのでは?手ブレ補正も期待できるし60fps動画も撮れるし。

次回は前向きレンズのFrontモード撮影にチャレンジしたいと思います。

※追記:後日行った、FrontモードvsRoundモードでの手ブレ補正比較の記録はこちらです。

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