2017年8月9日水曜日

【Nikon1 J5】安易にミラーレス一眼に手を出して、散財と引き換えに手に入れたもの①

コンデジからミラーレス(Nikon1 J5)への乗り換えで色々と「お勉強」させていただきました

カメラと写真に関するテーマは「平日写真++」ブログへ集めることにしました。興味のある方は是非のぞいてみてください

もっと格好良いツーリング写真を撮りたいっ!そんな漠然とした思いから、(量販店のポイントが貯まっていたこともあり)ミラーレス一眼に手を出しました。

さらっと書いていますが、これが自分の中で色々とありまして...。

結果「思ってたのと違う...」だったり「そうだったのか!」だったり、色々と学ぶ機会がありました。代償として中古のバイクが買えてしまいそうなほどの散財をしてしまったのですが、一眼が欲しいっ!と考えている方にとって何かの参考になればと思い記事にします。私のようにコンデジ中心で使って来た方が陥りがちなポイントがあるかもしれません。

とはいっても、カメラブログではないので専門的なことは書きません(書けません^^;)ので悪しからず。

購入したのは、Nikon1 J5 ダブルレンズキットです。標準ズームレンズと単焦点レンズが付属しています。
その後の勢いで、超広角レンズ、高倍率ズームレンズ、中望遠単焦点レンズ、超望遠レンズ、広角単焦点レンズと買い足して、Nikon1用レンズのカテゴリーと焦点距離をほぼほぼコンプリートしてしまいました。

※Nikon1ですが、2015年のJ5発売以降、新機種発表が無くシリーズ自体が生産終了かも...などと噂されています(それもあってか、2017年8月現在Wレンズキットで5万円を切るお値打ち価格)。
ただし、シリーズの1マウントレンズは他の機種で使い回しできないと思いますので、もしシリーズ終了となった場合揃えたレンズごと破滅の道を歩むことになってしまいます。

比較しているコンデジは、これまでブログで活用してきたCASIO EXILIM EX-ZR1600です。


①「コンデジから一眼にすればもっと綺麗な写真が撮れる」と安直に考えていました。


「綺麗な」写真ってそもそもどういうこと?と今は思います。ディティールの描写力だったり、色合いの表現だったり、主題を引き立てる背景のボケ味だったり色んな要素があるのだと思います。

ただ、コンデジ中心で使って来た自分が真っ先にイメージしてしまったのが「細かなディティールの解像力アップ」。「解像力は当然増すはず」と考えてていました。その上で色味だったりボケ味だったりも良くなると漠然と考えていました。

ここに1つ落とし穴がありました。

購入当初、同じ対象をコンデジとミラーレスで撮り、パソコンで「拡大」して見比べて...「あれ?そんなに精細じゃない?」「場所によってはコンデジの方がクリアーかも?」と焦っていました。拡大しなければミラーレスの方が綺麗に感じる写真でも...です。

コンデジ中心だと気にしてこなかったポイントが2つあるのだと思います。1つはイメージセンサーサイズ、もう1つは絞り(f値)の設定です。

イメージセンサーのサイズ?

イメージセンサーはレンズから入る光を受ける、人の目で言う網膜のようなものです。
大抵のコンデジは、どれもセンサーサイズが同じです(1/2.3インチ)。対してデジタル一眼レフやミラーレス一眼のセンサーサイズには色々な大きさがあります。サイズが同じコンデジは「画素数」の高いものを選べば良いという感覚でも良さそうですが、一眼の様にサイズが異なるものを比較する時は一概に画素数だけで語れないようです(センサーの大きな方が有利らしい)。
購入したNikon1は、その名の通り1インチのセンサーサイズ。一般的なコンデジよりは大きいものの、逆に一般的なミラーレスの中ではかなり小さな部類です。画素数は他社のミラーレスと比べて高い部類なのですが...。

「えっNikon1ってセンサー小さいの?」
買った後にセンサーサイズのことを知ったので「早まったのかも...」としばらく悶々としてしまいました(今は逆にこれで良かったと思っています。理由は後述)。

絞り(f値)の設定?


自分にとっては、絞り(f値)設定の画質(解像)への影響を知ることの方が意味がありました。なんでもクリアーに拾ってしまい、逆にボケ味を出すためにズームを駆使して対象と背景の距離を大きくとらないといけないコンデジと違い、一眼は絞り具合によって、フォーカス距離の前後ほんの少しの距離差で簡単にボケが生まれます。
イメージですが、コンデジだと対象物と遠い背景の2つの「平面」で「段階的」にボケが生まれる感じ(ボケていない対象物とボケている背景の2つの平面がある感じ)。一眼だとフォーカスエリアを中心に、距離が離れるごとにじわじわと「連続的」にボケが生まれる感じです(立体的な感じ)。逆にボケさせたくない時にどれくらい絞れば良いのかを考える方が難しいのかも。
SUZUKI Boulevard C90 shot by CASIO EXILIM EX-ZR1600
コンデジズームで意図的に背景をぼかした写真
ボケていない「バイク&防波堤」 VS ボケている「遠くの背景」のざっくりとした対比に。


SUZUKI Boulevard C90 shot by Nikon1 J5 (1Nikkor 32mm)
極端な例ですが、Nikon1で一番ぼかし易い中望遠単焦点レンズを使い、
ヘッドライト付近にフォーカスし、大きく絞りを開けて撮影したもの。
背景はもちろん、ちょっとした距離差のフォグランプやウインカーもボケた感じに。

どうやら自分はフォーカスエリアから外れた領域をPCで拡大し、コンデジの解像力と比較していたようです(上の写真の様にパッと見でボケていると分かる写真ではなかったので気づかなかった)。改めてフォーカスエリアを拡大比較すると、確かに一眼の方がくっきり撮れているとわかり安心した次第です。

cratered surface half moon shot by Nikon1 J5 1Nikkor70-300mm
これまた極端な例ですが、Nikon1 J5 + 超望遠レンズの望遠端で半月を撮影(トリミング無し)
※クリックすると拡大されますが、ブログの制限でサイズはオリジナルの30%程度に縮小されています。

cratered surface half moon shot by CASIO EXILIM EX-ZR1600
CASIO EXILIM EX-ZR1600望遠端で同じ日の半月を撮影(トリミング無し)
ディティールは甘いものの、コンデジのズーム(光学ズーム+カメラの画像処理も行われています)でここまで写るのはそれはそれで凄いと思う。
cratered surface Nikon1 J5 VS EXILIM
2枚の写真を切り取ったものです(ほぼPixel等倍だと思います)。


今改めて考えてみると、自然なボケ味があるから雰囲気のある写真となるわけです。なので「画像の隅から隅までクリアーに撮れているかどうか」は、ボケ味の無さ(コンデジっぽさ)を確認するようなもので、そもそも何かおかしい...。

※もちろん、一眼でも全体がかっちりと解像するような撮り方があります。ボケ味とかっちりの使い分けができる(ようになるため練習する必要あり)ということだと思います。



②カメラの違いは「デジタル一眼レフ=大きくて重い」「ミラーレス一眼=レフ板無しだから小さくて軽量」ぐらいだと考えていました。


先程から「コンデジ」に対して「一眼」と書いています。レンズ交換式カメラのことをまとめてそう呼んでいるのですが、一眼にもいろいろあります。
ただ、自分はざっくりと「デジタル一眼レフ」「ミラーレス一眼」の大きく2種類ぐらいに考えていました。そして、2つの違いはカメラ内部の反射板(レフ板)の有無ぐらいだと思っていました。

自分が子供の頃、父親の持っていた一眼レフカメラ(もちろんフィルム)で遊んでいました。レンズを外すと見えるのは鏡。正面からのレンズを通した像を上へ反射し、上部のプリズムで曲げてファインダーに届かせる。シャッターを押すと鏡がペコっと上がり、後ろに隠れているフィルムに像が投影される(鏡が上がっているのでその間ファインダーは真っ暗に)。なんと単純で精巧な仕組み...。

デジタル一眼レフは概ね、この仕組みにおけるフィルムがセンサーに置き換わったものだと思っていました。対してミラーレス一眼はこの鏡を排し、同時に光学ファインダーも無くなる替わりに液晶モニターを付けたものだと思っていました(いろいろ省いたので小さくて軽い)。
これ自体は間違いでは無いのですが、自分の間違いは、基本構造の違いがこれ「だけ」だと思っていたことです。

要は「光学ファインダーがどうしても欲しい」のでなければミラーレスで代替できると思っていたということです。バイクツーリングでの持ち出しが多いので当然小さく軽い方が良く、液晶での撮影に慣れているのでファインダーは無くて良い⇒値段も安いしミラーレスの一択でOK。となったのですが。。


ここでもやっぱりイメージセンサー...


大きな違いは、ここでもやはり「イメージセンサーのサイズ」だったようです。

フルサイズ、フォーサーズなどというキーワードで検索すると、センサーサイズの比較画像がたくさんヒットすると思います。

デジタル一眼レフで採用されているのは1~2番目に大きなものが主流。ミラーレス一眼だと3番目ぐらいが主流(私の買ったNikon1は4番目)。一般的なコンデジは6番目でしょうか。

「大きいほど良い」と望むなら、安易にミラーレスを選べない可能性もあります。解像力やボケの大きさという面では大きいほど有利だそうです。そういう意味ではNikon1は中途半端。

小さめセンサーのメリット


逆に、「小さいイメージセンサーの利点」は「超望遠レンズが小型・比較的安価ですむ」ことです。センサーが大きくなればなるほど同じ画角を得るために必要な焦点距離が長くなります(レンズも大きく重くなる)。

例えば以下のレンズは大体同じぐらいの大きさで拡大して写真を撮れる(コンデジ的に言うと倍率が同じぐらいの)レンズです(16倍くらい?)。野鳥撮影や空港の離発着撮影で使われるようなイメージです。
センサーの小さい順に…
Nikon1(1インチセンサー)の超望遠レンズ…550g、10.8cm~、実勢10万~
LumixGF7(マイクロフォーサーズ)の超望遠レンズ…985g、17.1cm~、実勢16万~
EOS 6D(フルサイズ)の超望遠レンズ…4,500g、46.1cm、実勢130万~

センサーが大きく、大きく印刷してもディティールが素晴らしい写真が撮れる反面、レンズも大きく重く(そして高く)なるということです。詳しくは「35mm換算」のキーワードで調べていただければと思います。

ともかく、カメラを買う時点では気にしなくても、ゆくゆく欲しくなる(かもしれない)レンズのことまで考えると、最初の選択が大きな分かれ道だとわかります。

自分の場合、知識もなく深くも考えずにNikon1を選びましたが、結果良かったと感じる理由の一つはこれです。散財してしまったことは確かですが、お陰でいろんな撮影シーンを楽しむことができています。少し頑張ればさっさとレンズラインアップをコンプリートして、後から腕を磨くことができるのですから^^...。欲張って大きなサイズのカメラを買っていたとしたら、超望遠レンズなんて手が届かなかったかもしれない。せっかく買っても邪魔で持ち出さなくなったかもしれない。

コンデジからNikon1へ移行した後に気づいた「カメラを選ぶ時に気にしたいポイント」は他にもあります。


一眼になるとファインダーが欲しくなる


コンデジ時代は液晶でも十分と思っていましたが、明るい太陽の下で撮影していると照り返しもあって見にくいものです。

コンデジ時代は「画角に対象が収まってればOK」ぐらいで考えていましたが、一眼になると「できること」が増える分欲も増えてきます(望遠域での微妙なピント合わせや、絞り具合で変わるボケ味、主題・副題以外は写し込みたくないという欲など...)。

照り返しのきつい液晶モニタだと、どうしても集中できず、見方も雑になってしまうのです(そして帰ってから後悔)。

自分は「液晶モニタルーペ」なるものを買って対処していますが、カメラを選ぶ時点での検討材料としてファインダー有無も重要だと思います。
光学ファインダーの無いミラーレスでも、液晶タイプのファインダーが付いていたり外付けできたりする場合があります。


一眼になるとリモコン、ケーブルレリーズも欲しくなる


リモコンについて、コンデジ時代は「三脚自撮り」のためのものぐらいに考えていました。私はスマホアプリでシャッターを切れるコンデジを使ってきて、Nikon1も同様のスマホアプリがあります。
スマホからの撮影については「コンデジでバイクの流し撮りをしたいっ!自分なりの解決策」で少し触れましたが、無線設定やアプリ立ち上げが面倒くさく、自撮りならセルフタイマーで十分...という結果に落ち着いてきます。

ただこれも、一眼になりできることが増えると変わってきます。例えばシャッター速度をわざと遅くして撮る花火やホタル、滝、雲、ヘッドライトなどなどです。長時間露光にブレは禁物で、なるべくシャッターに触らず撮影したくなります。そこでリモコンの登場となります。スマホアプリでは、どうしても制約があって対応できません(タイムラグ、ピント微調整不可、Nikon1ではバルブ撮影不可etc...)。

外部リモコン(有線、無線)がオプションで手に入るかどうか?もカメラを選ぶ時点で検討のポイントだろうと思います。

Fireworks shot by Nikon1 J5 1Nikkor10-100mm PD-ZOOM
ND8フィルターを装着したNikon1J5望遠(23mm⇒換算61mm)にて20~30秒程度のバルブ撮影を繰り返し、
出来上がった19枚の花火画像をraw現像後、JPGファイルをGIMPを使って比較明合成。
バルブ撮影は、フォーカスをマニュアルで固定後液晶タッチでシャッターON/OFF
タッチ操作でカメラがブレやしないかヒヤヒヤしながらの撮影だったので、やっぱりリモコンが欲しい

この話には続編があります。
続編はこちらへ

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